まつな

赤いくらげの人

20.2.15

春の匂いが日に日に強くなる 春の匂いの鬱陶しさに負けずと身体を起こし 目やにすらロクに取らず向かうコンビニで161番を下さいと言う 人の為に流した涙と自分の為に流した涙 爆発音に似た耳鳴り エンドロールにしては長過ぎる余生 無力さを噛み締めるには痛…

20.1.31

小学四年生 学習塾 花より花と形容されるべき笑顔を思い出す 他人の不幸を背負うには自分の不幸の処理すらままならない僕にあの子の不幸を背負わせてくれと 好きでもない神に祈ってみる 以下あの子のためだけに 僕の生活はあいも変わらずうだつの上がらない…

20.1.27

コンビニの前でネズミが潰れて死んでいた 顔見知りでもないネズミに情を寄せる程の余裕を持ち合わせてない僕は口の中でコーヒーにタバコの煙を飽和させながら部屋に帰る 換気をとうに諦めた換気扇にふと腹が立ち電源を止めてみる 部屋にしばしの無音が訪れる…

20.1.15

完璧とは程遠い今の生活に不思議な安心感を覚える。 絶望はいつだって一歩後ろは愚か、足の下にまで僕を引きずりこもうと手を伸ばす。 断片的にしか残ってない記憶の縫合でにも慣れたもので、今では十中八九の縫合に成功する。 朝はいつも太陽が連れてくるの…

19.12.5

街を転がる風の匂いはすっかり年の瀬のそれで 人間だけが少し浮き足立っているこの季節は好き 行けなかった百草園 信号待ちする世田谷線 寒さより喉の渇きを優先して注文した後に後悔する事 持ち歩くくたびれきった本 景色や匂いで記憶に残る人は都合良く忘…

19.11.7

19.10.28

吸った煙に思い出を混ぜる 朝日が照らす六畳一間 吐いた煙と思い出で満ちていく感覚 回り続ける換気扇は絶え間なくそれを吸いこむ 脳内にまだある思い出 あぁ失敗だと気づく 救いの何かを探してる 場所か人か 言葉か音か 匂いか性か愛か涙か 何回も言ってる …

19.10.25

10月の終わり せっかちな僕の心は勝手に年末へ向けソワソワする そう 今年も終わる 去年も終わったし来年もその翌年もきっと終わる何千回と繰り返す ぐるぐる回りながら押し寄せる生活に少し安堵する こないだ生まれた弟はいつのまにか大人になった 持ち寄っ…

19.9.29

19.9.23

毎日はゆるくしんどいし たまに度が過ぎてしんどいのに 満員電車 耳を塞いで聞こえないフリして 笑って生きてる僕達は皆が皆静かに狂ってる 緩やかな自殺の様な生活と充実した生活の比較 ゴミの曜日は未だに覚えらんないし 灰皿代わりのカップ麺の容器の濁り…

19.9.16

19.9.14

生命維持装置かの扱いを受けるタバコと汚い灰皿3つ 流れ続ける世俗的なアニメの区別のつかない声 昨日の自分と明日の自分の入れ替わりとしての睡眠 道で潰れたネズミ コンビニで働く異国の人 大して面白くもない夢から覚める朝7時 寝息と換気扇の混ざった音…

19.8.16

恋人の吐く煙を綺麗だと思った 生き延びるには細すぎる腕を綺麗だと思った 頼むからまだ居なくなってくれるな 部屋を片すと死んだ友人からの手紙が出てきた 「お前はまだ俺に会いにくるな」の文字の自分勝手さに辟易とした 会いたいのに会えないなら死ねよっ…

19.7.13

人との距離感が分からない 吐いたゲロでタバコを消した おやすみなさい 19.7.13 墨田区 23℃ 曇り

19.7.11

駅へ向かう人を眺める 沈まない満月は今日も明るい 寝息のリズムに耳をすませる 合わせて呼吸を少ししてみる その速さを怖い夢かと不安に思う 駅へ向かう人を眺める 朝駅へ向かう事を羨ましく思う 上り電車はこの時間から満員だ 今は31:40だと自分に言い聞か…

19.7.10

服に開いた小さな穴もそこからほつれて大きくなる 外でやっても部屋の中でやってもシャボン玉は割れる どんなに祝福を込めた花束もいつか枯れる 見えないふりを繰り返す 嫌な連絡は読まずに食べてPCが固まれば電源ボタンを長押しする 脳から溢れた文字を必死…

19.7.08

生活のズレってのは単純で最初は少しの角度のズレでも線が伸びると大きくなる 真っ直ぐ平行に生きれない人がほとんどの今の社会 誰が今日死んでもおかしくないのは頭で分かってても神様が友人じゃなくて他の人を選んでくれたらと憎んでしまう 前の日に電話を…

19.7.05

生きるのが上手くなった 不器用でいたいのに器用になった 親に会いたいなって思った 茶色より赤いオムライスが美味しいと思った 外の空気も夜なら不味くないと思った 珈琲に牛乳を入れるようになった 赤いくらげの2人好きだなて思った しゃがむと世界がよく…

19.6.28

怖い朝を迎え入れられる 死にたい夜を超えられる 春のウザさ、夏の気だるさ、秋の過ごしやすさ、冬の理由なき悲しさを乗り越えられる 笑えるいたずらを笑う 笑えないいたずらを叱る 映画を見る 鍵を開ける ご飯を食べる ブランコでちょける 切符を買う 万引…

19.6.18

起きてすぐ探す1日の終わり方 日の光で予想する14時、17時半 胃袋の重さ、くずもち、米、カフェオレ 大雨、トルコ人、g/3500円 寝ない身体、起きない頭 セックス、アカペラ、救急車のサイレン 警察官、藤原、酒井、小松、関根 モヒカン、大学生、デブへの嫌…

19.6.16

19.6.14

16.6.10

無駄に良い自分の記憶力を恨む 忘れたい場所 忘れたい名前 忘れたい傷 忘れたい言葉 全部忘れられたらめちゃくちゃ楽なのに 忘れられない記憶が今日も突き刺す 記憶と共に今日も生きていく 結局人生は長い自傷でしかなかった たくさんの現象に囲まれて たく…

19.6.09

空っぽの部屋空っぽの頭で考える 会いたいのにもう会えない人の名前 持ち寄った傷と記憶 喉の渇き 雨の強さと荷物の面倒さ 誰の中でも誰にも勝てないなら誰の人生の登場人物にもなりたくなかった。 何回も思った「もう二度と」を馬鹿だから繰り返す、何回も…

19.6.04

昔住んでた家のオートロック番号 呼2221 セブンのおじさん店員たかはしさん 本の読み返したいページを折り曲げる癖 今日死んでみるかって家にある薬全部飲んだらただ2日くらい寝通すだけだった時の起き抜けの朝日 新松戸の中華屋さんで食べたカツ丼 死んだお…

19.5.21

今日と明日の境目を濁す雨 灰皿の知らないタバコの吸い殻 回送車の並ぶバスターミナル 牢屋の中と見紛うサッシ 東京東信用金庫の大きい看板 どこに続くか分からない6車線道路 びしょ濡れのガードマンと光る警備棒 数字 7 6 5 4 クレヨンの擦れた匂い 気だる…

19.4.28

19.4.17

存在しなきゃいけない 時間がない毎日 次がラストかもしれない 焦燥感は血を流しても洗えない 全部捨てるには景色を見過ぎた 身体は別にいらない 事象で良いから 残さなくちゃいけない 20年以上生き長らえたくせに 1秒も存在してない 存在しなきゃいけない …

19.3.3

二月が終わった。 イサーク・アルベニスを大音量で聴きながら街を歩いた。 速い電車はぶつかると痛そう。 心霊映像は面白い。 西友は安い。 深夜に食べる辛いカップ麺は期待ほど辛くなくても楽しい。 人に生きようって言われると嬉しい。 大学を卒業してみた…

19.2.13