街は広いし人はたくさん歩いてるのに 誰も自分を待ってはないし、冬の風は自分だけを鋭く刺してくれる訳じゃなかった。 口癖のように遠くに行きたがるくせに退勤するとすぐ乗換の最短ルートを検索する自分に嫌気がさす。 耳に残るベースライン、肉を焼く煙の…

高層ビル越しに見えた飛行機 カバンに詰めた寂しさの捨て場 ちょけて甘くし過ぎて残したチャイ 手を繋ぐカップル、手を繋ぐ親子 久しぶりにはいた靴の硬さ 人 人 人 小田急線、誰かの音漏れで聞こえた男達のメロディー「どうせ一度の人生さ」 上向けば悲しい…

小銭欲しさに買ったブラックを今日は微糖にすればと後悔する。 探し尽くした逃げ道を今日も探す。 夜風の気持ち良さにイライラする。 声の出し方を忘れてないか確認する。 出る。 依存するまでに愛した街を今夜もちゃんと思い出す。 品揃えの悪いスーパー、…

you can take me there 800年の持つ底抜けた安心感、夜に溶けきらなかった粉末スープの塊、深夜の道路工事の作業音、自分で選んだ道に探す言い訳。 皆が言う「東京は星が見えない」は嘘だった。 18.10.28 世田谷区 快晴 17℃

季節だけが何周も回る中、情けないくらいに染み付いた負け癖にもうなんとも思わなくなった。 「道は後ろに出来る」胡散臭い誰かの言葉に今日も殺される、前はおろか後ろを見たって何も見えない。風に乗ったって何処にも向かえない、9.8m/s2には逆らえない。 …